Blog
ブログ

2024.03.31

コラム

〜海外の歯科事情〜 日本との歯医者や歯科治療に関する違いは?

〜海外の歯科事情〜 日本との歯医者や歯科治療に関する違いは?

欧米(外国)と日本との歯科に関する様々な違い、歯に対する意識・費用・定期検診などを比較!

予防歯科』というワード、皆さんご存知でしょうか?
近年では、日本でもお口のトラブルを未然に防ぐための予防という概念が少しずつ浸透してきています。
しかし、それでも定期的に歯科検診を受ける人の割合は半分足らずというデータがあります。
参考 : 公益社団法人日本歯科医師会『歯科医療に関する生活者意識調査

それと比較して、この『予防歯科』が以前より浸透している欧米では、歯医者で定期的に歯科検診を受ける割合が90%近くになります。
この差はどこから生まれているのでしょうか?
必ずしも日本の歯科医療が欧米と比較して劣るという意味ではありません。
しかし地域的・文化的な違いをはじめ、国の制度なども大きく異なる日本と欧米とでは、歯や口腔内の健康に対する意識やケアの方法など、様々な違いがあります。

今回は、その違いを解説していきます。


欧米人は歯医者が好き!?

日本・アメリカ・スウェーデンの3カ国における、オーラルケアに関する意識の調査があります。
参考 : ライオン株式会社『オーラルケア意識調査
簡単にまとめますと、

  • オーラルケアに自信がある人の割合→欧米 約80% : 日本 60%以上が自信なし
  • オーラルケアアイテムの年間平均購入金額が日本は欧米の半分程度
  • 予防歯科への理解が日本の方が低い傾向、しかし必要性は3カ国とも70%程度の人々が感じている
  • 定期検診の受診率に大きな差がある

といった違いがあります。
また追加調査では、

  • 歯科医院へ通う目的が、日本では『治療』、欧米では『予防
  • 自宅でのセルフケアは、欧米では『歯科医院で学ぶ』のが一般的→それに対し日本では自己流
  • デンタルフロスの使用率の差、欧米では50%以上、日本では20%以下

以上のような違いが明らかになりました。
この背景には、根本的に歯の見た目に関して高い意識を持ち、予防的に歯医者に行く欧米人と比較して、
日本では痛くなってから治療を目的として歯医者に行く人が一定層いるため、麻酔や痛い治療を小さい頃から経験し、『そもそも歯医者が嫌いな人が多い』という考え方もありますね。

ここからは欧米の歯科事情を踏まえて、よりその背景を探っていきます。


日本と欧米の歯科事情の違い

日本と欧米の歯科事情には、意識だけでなくそもそもの制度など、いくつかの違いがあります。
以下に、その主な違いを挙げていきます。

1. 医療システムの違い

: 日本の歯科医療は国民皆保険制度に基づいており、治療費の一部が国の負担となります。一方、欧米では国によって異なりますが、民間保険や自己負担が主流であり、治療費の支払いに関して患者が直接責任を負うことが多いです。

2. 予防歯科の重視

: 欧米では予防歯科が重視され、歯科医院での歯のクリーニングやフッ素処置、定期的な歯科検診が一般的です。これに対して、日本では予防歯科の普及が進んできてはいますが、まだまだ欧米に比べると遅れがあります。

3. 歯科治療のアプローチ

: 欧米の歯科医師は、歯を抜くことを最後の手段として、できるだけ歯を保存する治療を行う傾向があります。一方、日本では歯を抜くことも含めて、患者の症状や要望に応じて治療方針が異なることがあります。

4. エステティック(審美的)な要求

: 欧米では歯科治療においてもエステティックな要求が高く、歯の形や色を美しく整える治療が盛んです。日本でも最近では審美歯科が広まりつつありますが、欧米に比べるとその需要はまだ少ないかもしれません。

5. 歯科医師の専門化と教育

: 欧米では、歯科医師が専門分野に特化した訓練を受け、例えば口腔外科、小児歯科、矯正歯科などの分野で専門医として活動することが一般的です。一方、日本では専門医制度が整っている分野もありますが、まだまだ専門化が進んでいるとは言い難い状況です。

6. 人々の意識

: 上述したように、欧米では歯の健康状態や外見に対する意識が高く、歯の美しさや機能性に対する要求が高い傾向があります。それに対して、日本では歯科治療を受ける機会があっても、外見よりも健康状態や痛みの軽減を重視するケースが多いです。

7. 最新歯科技術の利用

: 欧米では最新の歯科技術や治療法が積極的に導入され、利用されています。例えば、デジタルレントゲンやCAD/CAM技術を用いたインプラント治療などが一般的です。日本でもこれらの技術が普及してきてはいますが、まだまだ欧米に比べると普及率が低い傾向にあります。


まとめ

いかがでしたでしょうか?
欧米の歯科に関する様々な事情を解説していきましたが、ここ最近は日本でも様々なオーラルケアアイテムが登場し、矯正やホワイトニングなど審美的な治療の需要も高まりつつありますね。

最後に、お口の健康のためには適切な『セルフケア』と定期的な歯医者での『プロフェッショナルケア』の両方が必要となります。
歯磨きの方法やデンタルフロスの使い方などご自身では中々難しいケアについても、歯科の定期検診では歯科医師や歯科衛生士が丁寧にご指導します。

痛くなる前に、そしてお身体の健康のためにも、是非歯医者さんでの定期検診をお勧めします!

Get   in touch
当日でもお気軽にご予約ください
当日でもお気軽にご予約ください

当日でもお気軽にご予約ください