診療案内
歯周病
歯のぐらつきなど進行した歯周病を治したい患者さまに。
歯周病治療とは
歯周病治療では、歯周病の直接的な原因となる歯垢や歯石を取り除き、また進行した歯周病に対しては下がってしまった歯茎や骨を取り戻す外科的な治療を行います。歯周病は様々な要因が重なる場合が多く、それらに対して1つ1つ丁寧に治療を進めていくことで、お口全体の改善に繋がります。
歯周病治療の特徴
歯周病を原因から考える
歯周病はその原因が多岐にわたり、改善には個々の状況に応じた治療法が存在します。当院では、生活環境を含む幅広い視点から歯周病を評価・診断し、最適な治療プランを提案いたします。
歯周病専門医との連携
当院では、チーム医療を推進しており、歯周病を専門とするドクターと連携して治療を進めていきます。そのため、より精度の高い治療が可能となります。
包括的な歯周病治療に対応
当院では基本的なクリーニングやブラッシング指導はもちろんのこと、その病態に合わせて最先端の歯周組織再生療法やガミースマイル治療など、幅広い歯周病治療に対応しています。
歯周病について
歯周病とは、歯と歯ぐきの間にある隙間(ポケット)から細菌が侵入することで引き起こされる炎症性疾患で、歯の周りの歯ぐき(歯肉)や、歯を支える骨などが溶けてしまう病気です。
歯と歯ぐきの間に細菌が溜まってしまうと、歯ぐきが赤くなったり、腫れたりしますが、基本的に痛みは起こりません。
さらに進行が進むと、歯がグラグラしてきたり、最悪の場合はを失ってしまうこともあります。
歯周病にかかりやすくなる要因
歯周病は進行性の疾患であり、生活習慣病の1種です。歯磨きが不十分であるだけでなく、個人の生活習慣の乱れや社会環境により、進行を早めたり重症化しやすくなることもあります。
全身疾患
糖尿病、骨粗鬆症、狭心症・心筋梗塞などの疾患をお持ちの方は特に歯周病リスクが高いと言われています。薬を長期服用されている場合も、特に免疫抑制剤を飲んでいる、あるいは免疫低下の状態では歯周病にかかりやすいとされています。
生活習慣
普段喫煙されている方や精神的ストレスを抱えている方、また不規則な食生活や睡眠不足等の生活習慣の乱れも歯周病のリスクに影響します。生活習慣を見直し、これらの全身的なリスクファクターを減らすことが肝要です。
お口の状態
一部の歯が抜けてしまってそのままの状態にしている方、そして治療済みでも装着している冠や義歯のサイズが合っていない場合には歯周病に罹りやすいため注意が必要です。
歯ぎしりや口呼吸の癖
歯ぎしり・食いしばり・歯をカチカチあてることが癖になってしまっている方、口呼吸の癖をお持ちの方など、局所的なリスクファクターが歯周病を悪化させます。
あなたももしかすると歯周病かも?
歯が浮いた感じがする
歯みがきするときに血が出る
時々歯ぐきが腫れる
口臭が気になる
最近歯がしみやすくなった
歯と歯の間の隙間が広がった気がする
歯周病の進行段階
歯周病の主な症状や進行度について説明します。基本的に、歯周病の進行は身体の免疫(抵抗度)と密接に関連しており、活動期と停止期を繰り返してゆっくりと慢性的に進行していきます。
健康な状態
歯茎は薄いピンク色で引き締まっている状態です。歯みがき時に出血することもありません。
歯肉炎
歯茎はピンクですが一部赤色になり、歯の根本に丸い膨らみができている状態です。歯磨きをした際に出血することがあります。
歯周炎
歯茎の色が赤紫色になり、歯の根本が腫れたり歯茎の位置が下がっている状態です。歯磨きをした時には血だけでなく膿も出てしまう場合があります。
歯周病の検査について
歯周病の症状・病態・進行度を正確に評価するためには、様々な検査方法があります。歯周病の早期診断と治療にとって、それぞれが非常に重要なプロセスとなります。
歯周ポケットの測定
専用の器具を用いて、歯の周りのポケットの深さや歯の揺れを測定します。
レントゲン撮影
パノラマやCTといったレントゲン撮影を使い分け、歯周ポケットの深さや骨の欠損状態を可視化します。
ドクターによる視覚的評価
視診により、歯茎の腫れや色調、排膿の有無、歯ぎしりなどの口腔習癖の有無を調べます。
全身疾患との関連
問診や医科との連携により、歯周病を悪化させる様々な要因や健康状態を把握します。
歯周病の治療方法
原因が多岐にわたる歯周病には、その病態に応じて適切な治療方法を選択することが肝要です。当院ではその根本的な解決のため、様々な治療方法を取り入れております。
- 01
歯周基本治療
初期の軽度歯周病の治療では、歯石や歯垢などの汚れを除去し、歯周ポケットを清掃します。スケーリングやルートプレーニング、SRPといった治療を行います。また、日々のセルフケアの質を向上させるため、正しいブラッシング方法を丁寧にご指導します。
- 02
歯周外科治療
中等度から重度の歯周病治療では、基本治療では取れない汚れを除去します。また、失われた骨や歯肉などの組織を再建するためにフラップ手術や歯周組織再生療法(エムドゲイン)といった外科手術が必要になるケースがあります。
- 03
メインテナンス
歯周病治療は治療そのものより、歯周病のリスクを最小限に抑える定期的なケアとフォローアップがとても大切です。ブラッシング指導や定期的なメインテナンスで治療効果や歯周組織の健康維持を目指します。
- 04
その他の治療方法
歯茎周りの審美的な改善を目的としたガミースマイル治療、虫歯や歯周病により下がってしまった歯茎を回復させる結合組織移植術、薬物療法を組み合わせて短期間で行う歯周病集中治療など、その他にも多くの治療方法が選択できます。