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2024.06.20

コラム

歯周病治療の最前線:歯周組織再生療法の驚くべき効果とは?

歯周病治療の最前線:歯周組織再生療法の驚くべき効果とは?

歯周組織再生療法とは?その概要と効果

歯周組織再生療法(Periodontal Regenerative Therapy)は、歯周病によって損傷を受けた歯の支持組織(歯槽骨、歯根膜、セメント質)を再生させる治療法です。歯周病は、歯肉の炎症から始まり、進行すると歯を支える骨や組織が破壊される病気です。この治療法は、歯の保存を目指すものであり、従来の歯周病治療と比較して、より自然な形で歯を健康な状態に戻すことが可能です。


歯周組織再生療法の種類

  1. エムドゲイン(エナメルマトリックスデリバティブ)(EMD): エムドゲインは、エナメル基質タンパク質を含むゲル状の物質で、これを歯周ポケットに注入することで、歯周組織の再生を促進します。歯根表面に適用されることで、組織の再生が促進され、骨や結合組織の形成が促されます。近年では同様の効果が期待できるリグロスといった、保険適用できる歯科材料も開発されています。
  2. 成長因子 : 成長因子は、細胞の成長と分化を促進するタンパク質であり、骨や歯周組織の再生に重要な役割を果たします。例えば、プレートレットリッチフィブリン(PRF)やプレートレットリッチプラズマ(PRP)といった成長因子を含む物質を用いることで、歯周組織の再生が促されます。
  3. バリアメンブレン法 : この方法では、再生を促進するためのバリアメンブレン(遮蔽膜)を使用します。バリアメンブレンは、骨や結合組織の再生を助けるために、軟組織の侵入を防ぎ、歯根の周囲に適用されます。

歯周組織再生療法のメリット

  1. 自然な歯の保存 : 再生療法は、歯を自然な状態で保存することを目指しています。インプラントや義歯に頼らずに、自分の歯を健康な状態に保つことができます。
  2. 審美的効果 : 歯周組織が再生されることで、歯肉の見た目も改善されます。これは、特に前歯のような審美的に重要な部位で大きな利点となります。
  3. 機能の回復 : 健康な歯周組織が再生されることで、噛む力や歯の安定性が回復し、食事や発音が正常に戻ります。

歯周組織再生療法のプロセス

  1. 診断と計画 : 初めに、歯科医は歯周病の進行具合を評価し、再生療法が適用できるかどうかを判断します。レントゲンや歯周プロービングを使用して詳細な診断を行います。
  2. 準備とクリーニング : 再生療法の前に、歯周ポケットの中の感染部分を徹底的に清掃し、歯根面を滑らかにします。これにより、再生材料が効果的に働く環境を整えます。
  3. 再生材料の適用 : エムドゲインや成長因子、バリアメンブレンを使用して、損傷を受けた歯周組織の再生を促進します。
  4. 術後のケア : 手術後は、適切な口腔ケアと定期的なフォローアップが必要です。歯科医の指示に従い、口腔内の清潔を保ちます。

まとめ

ここまで歯周組織再生療法について述べて来ましたが、再生療法の適用には適切な検査や診断を行い、歯ブラシ指導や歯周基本治療などの事前準備を徹底的に行うことが肝要です。中等度から重度の歯周病では、なかなか歯周基本治療だけでは改善が認められず、その場合は歯周組織再生療法などの歯周外科治療を検討していく必要があります。

歯周組織再生療法は、歯周病によって損傷を受けた歯の支持組織を再生し、歯を自然な形で保存するための効果的な治療法です。
Yardでは、主にエムドゲインを使用した歯周組織再生療法を行なっており、それにより歯周組織の審美的および機能的な回復を目指します。歯周病でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談頂き、最適な治療法を検討してみてください。

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